江湖の物語に必ず剣があるように、酒もまた欠かせない。
友と巡り会えば杯を交わして飲み明かし、別れに際しては最後の一杯まで共に過ごす。嬉しい時には酒を楽しみ、心が沈んだ時には酒で気を紛らわせる。普段は口にできない想いも、何杯か酒を飲むうちに、自然とこぼれ出るものです。
酔いが深まるにつれ、足取りはおぼつかなくなりますが、胆力はむしろ増していきます。その「酔い」が拳と刃に宿った時、手甲武術「懸身の拳」と双剣武術「断水双訣」から成る新たな流儀――「瞬嵐・樽」が誕生します。
「酔い」こそが、「瞬嵐・樽」の戦闘を貫く核心です。侠客の皆様は酒を飲むことで「狂飲値」を蓄積し、蓄積量に応じて段階的な「酩酊」状態へと移行します。酔いが深まるにつれて、技や攻撃も変化し、高い酩酊状態ではさらに強力な爆発力へと転じます。「戦うほどに酔い、酔うほどに猛くなる」――それが「瞬嵐・樽」ならではの戦闘リズムです。

「懸身の拳」の起源は、絶体絶命の窮地で繰り広げられた、ある「酔戦」に遡ります。
唐末の名将・高思継は、主君から疑いの目を向けられ、追手に追われる身となりました。逃げ続けるうちに愛馬は力尽き、手にした長槍も折れてしまい、ついには追い詰められた状況に陥ります。退路を断たれた彼は、残された酒をすべて飲み干し、酔いに身を任せて拳と蹴りで敵に立ち向かい、ついには包囲を突破しました。「旨い酒をたらふく飲んで酔えば、千軍万馬とて我が道を阻めない」――この一戦こそが、後に「懸身の拳」の礎となったのです。
実戦における「懸身の拳」の動きには、常に酔いを帯びた独特の身のこなしがあります。「酩酊・ほろ酔い」状態に入ると、侠客は千鳥足のような足取りで相手との間合いを詰めていきます。直前まで今にも倒れそうなほど足元がおぼつかなかったかと思えば、次の瞬間には素早く懐へ飛び込み、連続した拳打と蹴りで攻め立てます。
特殊技「夜酔狂」では、そんな予測のつかない身のこなしがさらに際立ちます。侠客は突然身を翻して倒れ込み、そのまま「酔寝」状態へと移行できます。相手の動きに応じて、異なる追撃へとつなげることも可能です。素早く起き上がって指先で突き、相手の守りを崩すこともできれば、倒れた姿勢のまま連続して蹴りを繰り出し、地を這うように追撃することもできます。

そして酔いがさらに深まり、「酩酊・泥酔」状態に達すると、「懸身の拳」の攻勢は一気に激しさを増します。よろめく足取りに隠されたフェイントや派生技が、好機を捉えた瞬間、より直接的で強烈な攻撃へと変わっていくのです。
「断水双訣」もまた、酒をきっかけに生まれた武術です。武の才に恵まれた烈言は、かつて酔いの中で速さを極めた刀術を悟りました。その後、酒を酌み交わした後の手合わせで、相手が繰り出す変化自在な槍法から着想を得て、その技の妙を双剣へと取り入れました。こうして、速さと技巧を兼ね備えた「断水双訣」が生まれたのです。

「懸身の拳」の酔いが、崩れた体勢や予測のつかない身のこなしに宿るとすれば、「断水双訣」が見せるのは、より直接的で途切れることのない連続攻撃です。
溜め重撃「生死同樽」を放つと、侠客は酒の勢いに乗って、連続して斬りかかります。刃を振るうたびに攻撃速度と威力が高まり、絶え間なく斬撃を繰り出しながら、敵を前へ前へと押し込んでいきます。

特殊技「碧血の迎え」では、双剣ならではの疾さがさらに際立ちます。侠客は刀を抜き放ち、前方へ突進した後、敵陣を駆け抜けながら連続して刀気を放ちます。
「酩酊・泥酔」状態では、さらに三日月状の刀気を8回連続で放ち、最後の一閃で再び敵陣を貫きながら、蓄積した酔いを一気に解き放ちます。
一刀が収まるより早く、次の一刀が迫る――「断水双訣」の酔いは、自らの動きを隠すことではありません。酒の勢いを力に変え、刀勢をひたすら前へ、前へと押し進めていくことにあるのです。
同じ「酔い」を核としながらも、二つの武術はそれぞれ異なる個性を見せます。「懸身の拳」は、酔いを身のこなしに取り入れ、よろめく足取りや突然の「酔寝」で相手の読みを乱し、崩れた体勢から次々と派生技を繰り出します。一方の「断水双訣」は、酔いを刀勢に宿し、鋭い突進と変幻自在の連撃で攻めの手を緩めません。酔いが深まるほど、刀の勢いもさらに増していきます。
そしてこの二つの武術は、同じ「酔い」を軸に互いの攻めをつなぎ、一つの戦いの流れを形作ります。まずは双剣の突進で一気に敵の懐へ飛び込み、「狂飲値」を素早く蓄積。続いて「懸身の拳」へと切り替え、至近距離での攻防を続けながら酒を飲み、酔いをさらに深めていきます。酩酊が極限に達した瞬間、それまで蓄えた酔いを拳法の強力な一撃へと変え、一気に解き放つ。そこから再び双剣へとつなぎ、強化された酔いを活かして怒涛の連撃を繰り出します。
酔いが落ち着けば、再び双剣から攻めを始め、酔いを蓄積しては一気に解放する――この「蓄積」と「爆発」の循環こそが、二つの武術をつなぐ「瞬嵐・樽」ならではの戦闘リズムなのです。
江湖で交わす一杯の酒には、想いを託すこともあれば、武の一部となることもあります。足元のおぼつかない酔いの歩みから、手にした双剣の鋭い一閃まで――その「酔い」は、「瞬嵐・樽」の一手一手に宿り、あらゆる攻めを貫いていきます。
新たな流儀「瞬嵐・樽」、ここに登場。
さあ、酒を酌み交わしながら、思う存分、痛快な一戦を楽しみましょう!